2011年07月06日

非破壊試験現場レポート(新設橋梁編)

 平成22年6月,熊本土木事務所発注工事にて,熊本県での工事現場では初めてとなる非破壊試験等が実施された。これは熊本県土木工事施工管理基準2-2出来形管理基準【1共通編5章 無筋鉄筋コンクリート「組立て」測定基準 注3)新設のコンクリート構造物(橋梁上部工・下部工)の鉄筋の配筋状況及びかぶりについては「非破壊試験によるコンクリート構造物中の鉄筋状態及びかぶり測定要領(案)」を適用する。】に準じて行った実例です。
 本現場では,国土交通省の微破壊試験-外部供試体(ボス試験)及び非破壊試験の衝撃弾性波試験(iTECS法:強度試験)も実施された。
 以下に,実施状況写真および配筋状態・ボス試験・強度試験結果も参考として紹介します。なお,画像をクリックすると,原画サイズのイメージをご覧になれます。

①配筋探査 ~電磁波レーダ探査状況~/ ~画像例~





②ボス試験 ~ボス割取り状況~/~強度判定結果~





③強度試験 ~衝撃弾性波法(iTECS法)による強度試験状況~/~判定結果一覧~








~源嶋 幸治 監督さんから一言~
 本工事において,鉄筋の配筋状態及びかぶり管理に関して熊本県土木工事施工管理基準に準じて実施した感想は,鉄筋位置やかぶりなどがコンクリート打設後に非破壊(電磁波レーダ)で判断できることを実感した。また,橋台下部工のフーチングにおけるボス型枠の取り付けから強度判定,衝撃弾性波法(iTECS法)による強度試験でコンクリートの品質確認ができたことは私自身としても国発注工事以外でも取り入れ,品質管理に携わって行きたいと感じました。


 その後,源嶋氏は相良村発注工事の「平成22年度 村道廻谷線道路改良工事(橋梁下部工)」においても相良村へ技術提案して非破壊試験を実施されてもいます。その強度試験写真も掲載しておきます。

 

 最後に,味岡建設㈱は天草地域振興局発注 国道324号地域連携推進改築(知十橋下部工その2)工事でも熊本県土木工事施工管理基準に準拠し,配筋状態及びかぶり測定を実施されています。


~木下 孝幸 監督さんから一言~
 熊本県土木工事施工管理基準の出来形管理基準において提示してあり,私も初めて実施しました。このようにコンクリート打設後において,配筋状態やかぶりが確認できることは品質管理する上で,有用な技術と感じましたので,今後も取組んでいきたいと思いました。