iTECS技術

2011年07月05日

iTECSとは_NETIS登録技術(QS-040028-A)

iTECS(弾性波レーダシステム)は,衝撃弾性波法によるコンクリート構造物の健全性診断装置です。本システムはインパクター(直径10~30mmの鋼球)、またはセンサー付きインパクター,センサー(加速度計内蔵)及び制御用PCによって構成されます。

衝撃弾性波法は,コンクリート板の厚さ方向での波動の多重反射によって生成される固有振動数を計測し,「厚さ」を算出する技術です。この基本原理を応用しコンクリート構造物の内部欠陥,弾性波速度(強度推定),厚さなどの検知だけでなく,PC橋のシースの位置,充填度合いの推定などが可能です。また,縦弾性波の回折伝搬特性を利用し,ひび割れ深さの測定と,2ch間の波動の伝搬遅延時間を測定することにより,コンクリートの縦弾性波速度の測定を行います。弾性波速度とコンクリート強度には一定の関係があり,この関係を利用してコンクリートの圧縮強度推定にも応用されています。

操作方法は至って簡単。センサーを測定面に軽く押し付けて,その近傍をインパクターで打撃するだけです。インパクターにより人工的に発生させた衝撃により,コンクリート内部を伝搬する弾性波を観測し,弾性波の伝搬時間,反射時間などを測定し,コンクリート表面・内部の状況をコンクリートを壊さないで検査します。

 国土交通省NETIS登録No. QS-040028-A  (2005.3~)

 日本非破壊検査協会規格: NDIS 2426-2

本組合が作成したiTECSのパンフレットは下記からダウンロードできます。